キャロットで出資が決まった馬を紹介していますが、今日は一般で獲得できたスペクトロライトの23(牝1/杉山佳)についてです。
本馬の父はニューイヤーズデイ。社台SSに繋養されて、23年産は3世代目。初年度産駒の現3歳はキャロットで募集された馬が全て勝ち上がり!本馬の全姉のイリディセントもその1頭です。ニューイヤーズデイの父はストリートクライ、母父父にはディキシーランドバンドとあり完全にダートというよりは芝でも活躍しそうな血統構成。産駒はアメリカでは最優秀3歳牡馬のマキシマムセキュリティを輩出、牝馬でもファイティングマッドがG1を制しています。日本での初年度産駒からはエートラックスが交流重賞勝ち。大成功とまではいっていませんが及第点を与えられる成績では無いでしょうか?
母スペクトロライトはディープインパクト産駒でダートで2勝。祖母のバランセラはフランス産でG1勝ちこそ無いものの、G1での連対経験もあり、母としてもビッシュが紫苑Sを制しています。本馬の半兄にはマジェスティックウォリアー産駒のライトウォーリアがおり、今年のJpn1の川崎記念を地方馬ながら制覇。本馬は母の7番仔となりますが、サイズ感的には全姉のイリディセントと同じくらいになりそう。ただ全体的な値上がりとライトウォーリアの活躍の影響もあるにせよ、全姉から1,200万円の募集価格のUPはデキの良さだと信じたいところ。
厩舎も全姉は田中剛厩舎でこちらが関西の新進気鋭の若手調教師で成績も右肩上がりの杉山佳厩舎。ノーザン系のイメージがあまりありませんが、イフェイオンでフェアリーS、コスタボニータで福島牝馬Sと24年に重賞を2勝。しかもどちらも牝馬と牝馬を扱うのが上手い厩舎なのかもしれません。
本馬も繁殖牝馬の父として優秀な種牡馬の血を持っている印象で、それがストリートクライやディキシーランドバンド。ディープインパクトの血が近くにありますから、ディープ系との配合は難しいですがダート馬が出やすい母系でもあるのでゴリゴリのダート血統ではない血統にゴリゴリのダート種牡馬を重ねたら面白そうな配合バランスの馬が出そうです。
ただ全姉もいるのでアワブラへのハードルはそれなりに高い印象。全姉はまだ1勝ですが、確実にアワブラ入りするには姉以上の成績を残しておきたいですし、ダート牝馬でも牝馬限定戦を駆使すれば3勝も可能性は十分あります。育成厩舎にも早々に移動予定。ダートの短いところでは苦戦傾向のニューイヤーズデイ産駒牝馬ですから2歳の秋以降に中距離のレースが充実してからデビューしてという流れでしょうね。
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