先週の気になる馬【ダノンスマッシュ・ノームコア】

  • 2020年12月13日
  • 競馬

おはようございます。

先週の阪神JFのソダシ(2牝・須貝厩舎)とサトノレイナス(2牝・国枝厩舎)の叩き合いは痺れましたね。白毛馬初のG1制覇は本当に凄いですね。今までは見た目のインパクトはあっても競争成績としてはダート重賞止まりが多かった牝系ですが、ソダシは違いましたね。これでこの素晴らしい血がさらに広がっていくので10年後くらいには白毛馬の上級レースでの活躍が珍しいことではなくなるかもしれません。

ソダシの血統については過去に触れているので↑を見てみて下さい。

もう一つ素晴らしいレースをしたのは香港スプリントのダノンスマッシュ(5牡・安田隆厩舎)です。世界的にもレベルの高い香港のスプリントレースで結果を残したのは今後の種牡馬生活を考えてもとてつもないプラスになるのではないでしょうか。

父は龍王ロードカナロアです。ロードカナロアは香港スプリントを連覇しており、親子制覇となりました。母系にDanzig→ハードスパンというスピード型の血が入っていることからこの馬はロードカナロア産駒ながらアーモンドアイのような中距離馬にならずに短距離馬になったのでしょう。また調教師が安田隆行先生というのもそうさせたのかもしれませんね。いつも重賞は勝利するものの本番のG1では勝てないという競馬が続いてましたが、異国の地で初めてのG1制覇となりましたね。

この馬の魅力はこれから引き出されるかもしれません。それは種牡馬入りした時の話ですが、ご覧の通りサンデーサイレンスの血が入っていません。サンデー系の牝馬には無条件で付けることができますし、ディープインパクトと相性の良いStorm Catの血が入っています。ディープ系の牝馬との相性も良いでしょうし、馬によってはStorm Catのクロスも発生させることができます。(しかも4世代前になるので付けやすい)

香港で結果を残した種牡馬は活躍してますよね。ロードカナロアもそうですが、ルーラーシップ、ステイゴールド、新種牡馬モーリスもそうです。そういった意味でも今後の種牡馬生活も期待できそうです。アドマイヤマーズ、ウインブライト、グローリーヴェイズもそういった意味でも期待大ですね。

そして香港カップを勝ったノームコア(5牝・萩原清厩舎)は2年連続で姉妹でのG1制覇となりました。

小頭数でしたが欧州の芝では最強クラスの牝馬マジカルも出ていましたが、しっかりと勝ち切りました。洋芝に強いハービンジャーですのでまさに適正が活きましたね。ただこの馬は洋芝に強いだけではありません。東京の芝1600mのレコードも持っています。どうしてなのか?やはりクロフネの血ではないでしょうか?クロフネは武蔵野でダート1600mを当時の芝並みのタイムでぶっちぎった快速馬でしたし、牝馬の産駒は芝でそのスピードを活かした短距離馬が多かった訳です。その血がスピード決着にも対応できる馬になったことにも影響しているでしょうし、逆にハービンジャー産駒ながら1600mから2000mがベストというのもスピードに反してスタミナが削がれているということがあるのではないでしょうか。

しかし今年は牝馬が強いですね。有馬記念はどうなるでしょうか?