先週の重賞振り返り【ジャパンダートダービー&函館2歳S&函館記念】

  • 2023年7月16日
  • 競馬

先週は大井競馬場で第25回ジャパンダートダービーが開催されました。来年からは新ダート3冠路線が始まる為、ジャパンダートダービーとしては最後のレースとなりました。

ジャパンダートダービー 大井 ダ2,000m

勝ったのは御神本訓騎手騎乗の1番人気ミックファイア(牡3/大井 渡邉和雄)でした。直線入り口でミトノオーが後続を突き放して完全に勝ちパターンかと思ったところを外から捉えきり、突き放す完勝でした。2.1/2馬身差の2着にJRAのキリンジが入り、逃げたミトノオーが3着でした。

ミックファイアの父はシニスターミニスターで母の父ブライアンズタイム。近親に目立った活躍馬はいないのですが、母のマリアージュはヒダカ・ブリーダーズ・ユニオンの所属馬でJRA4勝と牝馬としては優秀な成績を残していました。父シニスターミニスターはテーオーケインズがチャンピオンズカップなどを制しています。なかなかノーザン系クラブの募集には産駒が募集されることはありませんが、ユニオンの募集では4頭もラインナップされていました。地方のサイアーランキングでは今年は暫定2位。JRAの勝ち星もダート405勝に対して芝4勝という極端な成績ですがダートで大きいところを狙うなら間違いない種牡馬ですね。

ミックファイアはこれで6戦6勝。羽田盃、東京ダービーに続いての勝利でトーシンブリザード以来の無敗の南関東3冠馬となりました。しかも現行のレース体系では最後の年に達成したということも意味が大きいのでは無いでしょうか。

ちなみに来年からは4月の羽田盃 Jpn-1(賞金5,000万円)、6月の東京ダービー Jpn-1(賞金1億円)、10月のジャパンダートクラシック Jpn-1(賞金7,000万円)となり、JRA勢も参戦してきます。羽田盃、東京ダービーはJRA枠4、ジャパンダートクラシックはJRA枠7なのでJRAで勝ち上がった後に地方枠での参戦を狙って地方に転厩してトライアルを使ってくる馬も増えそう。そうなると実質JRA勢が出走枠のほとんどを占めてしまうということもあるかもしれません。

競馬王 2023年 7月号 [雑誌] 価格:2,500円

函館2歳ステークス 函館 芝1,200m

勝ったのは浜中騎手騎乗の10番人気ゼルトザーム(牡2/加用)でした。重馬場でタフな状況でしたが外枠から終始外を回って直線入り口で前につける馬を射程圏内に入れてきっちり捉え、デビュー2連勝で重賞初制覇となりました🏆

父ヘニーヒューズといえばダートのディープインパクトとも言える種牡馬ですが、3歳前半までは芝でも通用する馬も出してきます。芝でのJRA重賞勝利は2019年のワイドファラオが勝利したNZT以来となります。そして本馬の母ロザリウムは名前から想像ができるように薔薇一族🌹の1頭。祖母がローズバドにあたりますので、おじにローズキングダムがいます。長年重賞勝ちからも遠ざかっていた牝系でしたが最近はスタニングローズ秋華賞制覇もあったりと徐々に復活の兆しが見えていましが、本馬もその流れに乗っての勝利ですね。

今回は芝の重馬場がハマった感もありますが、良馬場でどこまで対応できるのかが今後は重要。そして父が得意なダートの舞台に今後は勝負の舞台を移すのか?あまりダートで活躍するイメージのない系統ですが今後どういった成長を遂げるのか楽しみです。

函館記念 函館 芝2,000m

勝ったのはルメール騎手騎乗の1番人気ローシャムパーク(牡4/田中博)でした。前日から若干馬場が回復したものの稍重の中で行われたレース。道中中団から直線では大外を回って差し切り勝ちで重賞初制覇となりました🏆

父ハービンジャーということで洋芝はお手の物。産駒は今年4度目の重賞制覇となりました。同じ洋芝でも札幌記念や札幌2歳Sなどは産駒の勝利がありましたが、函館の重賞を勝つのは初めてでしたね。本馬の場合は何と言っても母系。3代母はエアグルーヴということでもはや説明不要の良血。今年はレッドモンレーヴ京王杯スプリングCを制し、昨年はジュンライトボルトチャンピオンズカップを制しています。まだまだ勢い衰えずというところですね。

ローシャムパーク自身もこれまで掲示板を外したことがないという安定感の持ち主。重賞初挑戦は昨年のセントライト記念。そこでも3着でしたが菊花賞には向かわずに自クラスで着実にステップアップして重賞タイトルに手が届きました。

そして本馬の場合気になるのが半弟の存在。レネットグルーヴの22は今年のキャロットの1歳馬募集リストに名前が載っています。こちらは父が変わってルヴァンスレーヴの産駒になります。となるとダート路線を進むことになりそうで、兄とはまた違ったタイプの馬でしょうが、まだキャロットの募集価格発表前に兄が重賞を勝ちましたので当初の予定よりは募集価格が上乗せされてくるのかもしれませんね!

サマー2000シリーズが2戦終了しましたが2週連続ということで流石に連闘してくる馬はいませんでしたのでサマージョッキーシリーズの暫定順位です⏬

サマージョッキーシリーズ🌻

1位🥇 西村淳也 14P 【5P(函館SS2着🥈)+8P(米子S1着🥇)+1P(函館記念10着)】

2位🥈 幸英明 12P 【1P(函館SS7着)+1P(米子S7着)+10P(七夕賞1着🥇)】

3位T🥉団野大成 11P 【10P(CBC賞1着🥇)+1P(七夕賞7着)】

3位T🥉横山武史 11P 【10P(函館SS1着🥇)+1P(函館記念9着)】

上位の騎手で大きくポイントが増えた騎手はいませんが、ルメール騎手が函館記念を制したことで5位に入ってきます。できればこういった機会は若手騎手に頑張って欲しいのですが、どうなるでしょうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です