先週は金曜日にJBC、日曜日の朝にはブリーダーズカップと注目のレースが多数組まれていた訳ですが、JRAでも土日で4つの重賞が組まれていました。
京王杯2歳ステークス 東京 芝1,400m
勝ったのは横山武騎手騎乗の1番人気コラソンビート(牝2/加藤士)でした。レースはジャスパーノワールが離して逃げる展開になり、コラソンビートは中団から。直線では先に抜け出したロジリオンが最後の最後まで粘るかと思われましたがクビ差捕らえて優勝。未勝利からの3連勝となりました。牝馬でこのレースを制したのは1998年のウメノファイバー以来でしょうか?基本的にはファンタジーSがありますから、牝馬はそちらを使うでしょうからね。加藤士津八調教師にとってもこれが重賞初勝利です。
父スワーヴリチャードは2歳世代が初年度産駒で絶好調。ただ重賞はまだ勝っていませんでしたが、これで重賞勝ちも決めてさらに箔がつきます。母父オルフェーヴルはまだまだ出走頭数が少ないですがドゥラエレーデが昨年ホープフルSを制していますし、産駒数が増えればもっと活躍馬が出てきそうです。
本馬のデビュー戦からはチェルヴィニアに続いて2頭目の重賞勝ち馬が誕生。ボンドガールもサウジアラビアRCで2着でしたし今の所の伝説の新馬戦は間違いなくこのレースですね。
ファンタジーステークス 京都 芝1,400m
勝ったのは酒井学騎手騎乗の15番人気カルチャーデイ(牝2/四位)でした。道中は3、4番手の内を進み、直線では外に持ち出して前を捕えます。最後は後続から詰め寄られますが比較的余裕のある1/2馬身差で勝利。新馬戦から無傷の2連勝となりました。
父ファインニードルの2世代目の産駒になりますが産駒重賞初勝利。曽祖母のココパシオンはフランスの重賞勝ち馬。産駒には重賞2着2回のココナッツパンチがいます。そして本馬の叔父には新潟2歳S勝ちのザラストロ。そしていとこには重賞2勝、G1で2着2回のファインルージュがいる血統馬です。距離延長、新馬戦のメンバーが小粒ということで人気が無かったのかもしれませんが着差はそれなりについていましたからね。
セプテンバーセールで451万円で取引された馬。夢しかないですね。そしてダーレーの種牡馬から重賞勝ち馬が出たというのも嬉しい✨ファインニードルはもっと注目されて欲しい種牡馬の1頭ですね。
みやこステークス 京都 ダ1,800m
勝ったのはM.デムーロ騎手騎乗の1番人気セラフィックコール(牡3/寺島良)でした。スタート後に躓き後方からのレースに。4角でもまだ後方よりの位置どりでしたが直線では1頭だけ違うレースをしているかのように追い込み、尚且つ3馬身の差をつける楽勝で無傷の5連勝。重賞初制覇となりました。
父ヘニーヒューズで祖母にハルーワソングがいる血統。最近もディヴィーナが重賞を制したようにコンスタントに活躍馬を出し続けている母系です。母はキャロットの馬でしたが5戦未勝利で引退。よってキャロットで募集されたのは本馬のみであとはセレクトセールで取引されています。ここまで唯一の母馬優先の機会を上手くものにできた人はさすがですね。そしてアワブラ以外で産駒が募集された際には積極的に取りに行かないと、今後募集される可能性が少なそうですし、よほどの悪いところが無ければ行ったほうが良さそうですね…
これでチャンピオンズCに向かうのでしょうか?”連勝馬は負けるまで買え”が馬券の鉄則だと思いますが、次がある意味資金石ですね。JBC、BCもあって強い馬が不在だったのもあります。ただ上位陣とも十分戦えそうな能力を秘めているのは間違いないように思います。
アルゼンチン共和国杯 東京 芝2,500m
勝ったのはJ.モレイラ騎手騎乗の1番人気ゼッフィーロ(牡4/池江)でした。終始後方のインコース待機で直線も進路取りが難しそうなところにいたのですが、追い出そうとすると面白いように前が開くのがマジックマンの凄いところ?とは言え重賞初制覇となりました。
父ディープインパクトで4代母が名牝ミエスク。ですから近親にはラヴズオンリーユーやリアルスティールがいます。母自身もフランス1000ギニーで3着に入った実績もあります。この血統はだいぶ日本でも広がって珍しくは無くなりましたが、なかなか出資の機会がなかったので来年は狙ってみたいですね。
ここまで12戦して馬券圏外だったのは1度だけという安定感が売りです。ただ今回は上手く前が開いたようにも見えましたし、G1でとなるとまだ足りない部分もあるように思えますね。
しかし、カーディナルが無事ならこの舞台に立っていたんじゃないかな?と思うと寂しいですね。なんと無くですが横山武騎手か津村騎手あたりが乗ってくれている様子が目に浮かびます。
今週も4つの重賞でクラブ馬3勝と好調でした✨
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