デビュー前から注目されていた金子真人オーナーの所有馬パーティハーン(牡2/友道)が11/9の京都3R 芝2,000mの未勝利戦を勝利して、父Wootton BassettにJRA初勝利をプレゼントしました。スムーズに先手を取ると逃げて最後は5馬身後続を突き放しての完勝となりました。
本馬は2023年のセレクトセールで約3億円で取引された馬。母グリーンバナナズはフランス産🇫🇷で59戦4勝。特に目立った勝ち鞍は無いものの牝馬でこれだけ多くのレースを走ったのは丈夫だからこそだと思います。2016年の産駒にはジャンロマネ賞(仏・G1)やBCジュベナイルフィリー&メアターフ(米・G1)とG1を2勝したAudarya(父Wootton Bassett)がいます。ということでパーティハーンはAudaryaの全弟にあたります。
個人的にはPOGでも指名しているのでこの勝利は嬉しいのですが、それよりも大きいのはWootton Bassettの日本の芝での適性を示してくれたことでしょう。
Wootton Bassettは海外では既に実績のある種牡馬。現役時代は9戦5勝でG1も制してはいるものの、2歳時が5戦5勝、3歳時4戦0勝とかなりの早熟な成績で終わり、フランスで種牡馬入り時も特に注目された存在では無かったものの初年度の23頭の中からフランスダービー馬アルマンゾルが出て評価も上昇。その後クールモアにトレードされてアイルランドへ渡り、クールモアではトップサイアーに。2025年度の種付け料は30万ユーロに設定されており、今年までの20万ユーロから150%UPと大幅に種付け価格が上がっています。2024年も芝で多くの活躍馬を輩出し、BCジュベナイルターフは2023、2024と種牡馬として連覇しています。ということで産駒は欧州のみならず、米国でも活躍していることから日本での活躍もほぼ間違いないと思っていましたが、日本ではやっと産駒が初勝利となりました。
そもそものWootton Bassett産駒の出走自体が少なく、日本で走ったのはパーティハーン含めて5頭のみですからサンプル数が少なかった訳です。しかも2歳世代が4頭。その2歳世代の産駒は例えば23年のアルカナセールで100万ユーロで取引されたジャックオダモや母ディアドラの産駒シオーグ、ノーザンFの持ち込み馬ピンポンパンなど2歳世代はなかなか良血揃いだったのでパーティハーン以外の今後の勝利も十分見込めそうです。
そして何より個人的には今年のキャロットの最優先を使用した牝馬エトワールⅢの23(牝1/高野)がいるのでこの父の産駒には注目していました。ツアーではダートの可能性なんかも指摘があったようですが、ダートの適性は血統からは無いと思いますし、上述のWootton Bassett産駒よりも母系のスピードが持ち味。母自身も短距離重賞の勝ち馬ですし、半兄は米国で芝1,000mのブラックタイプレースを勝利しています。ということで1,200m〜1,400m、もしくはマイルくらいまで守備範囲になりそうな気がします。
父産駒が注目され、出資馬がその火付け役になるような活躍をしてくれたら嬉しい限りですし、キャロットの馬ということでアワブラ入りも期待できる血統背景を持っていますから、思い描くような活躍をしてくれたら10年以上楽しめそうな馬ですね✨