11月に引退種牡馬入りが発表された2頭。
まずは2024年の皐月賞馬でダービーも2着だったジャスティンミラノです。2歳の11月に東京芝2,000mでデビューして勝利。その際の2着は菊花賞で2着に入ったキャロットのヘデントール(牡3/木村哲)でした。年明け初戦の共同通信杯では朝日杯FSを勝ち、後にNHKマイルCを制したジャンタルマンタル(牡3/高野)に1.1/2馬身の差を付けての完勝。2戦2勝で挑んだ皐月賞では調教にも騎乗してくれていた故・藤岡康太騎手の天国からの後押しもあっての勝利で感動を呼びました。ダービーではダノンデサイル(牡3/安田)に完璧に乗られてしまい、敗れはしましたが2着は確保。中距離なら世代では一番の安定感、強さを持つ馬だということを証明しました。その後10月に右前浅屈腱炎を発症し、電撃引退からのスタッドインとなりました。繋養先はブリーダーズスタリオンステーションとなります。ノーザンファーム生産ですし、社台SSでのスタッドインかと思いましたが、そうではなかったのは血の多様性のことを考えてなのか?それとも色々噂のある馬主さんの影響なのでしょうか?
父のキズナはノースヒルズの馬ということでもあり外様。ディープ系の種牡馬も多種既に存在しており、キズナもまだ14歳でバリバリ現役で社台SSにいます。キズナ産駒は牡馬のG1ホースが長らく出ませんでしたが、本馬が初の牡馬G1ホース。父の5世代目の産駒で後継が誕生しました。母のマーゴットディドは豪州のスプリンターExceed And Excelを父に持つスプリンターでナンソープSの覇者。海外で残した産駒はGalileo産駒の2頭の牝馬が重賞、G1の勝ち馬。日本でも父がキズナに変わった本馬がG1を勝ち母の能力の高さを示しています。
通算成績4戦3勝ということでまだまだ競走成績的には底を見せていませんでしたし、無事だったら今年の天皇賞・秋でも有力馬の1頭でしたし、あと2つ3つG1を勝てただけの力はあったと思いますが、屈腱炎からの復活でパフォーマンスが戻るかはわかりませんから価値が最大の今スタッドインということになりました。
父としてですがスピードは母系が豊富に持っていると思いますし、米国色の強いキズナと欧州、豪州の血が上手く混ざり合った馬に見えます。そう考えると配合相手はどんな馬でも良さそうですし、日高の馬に求められるようなダート要素ということに関しても、十分な馬格のある馬なので米国色強めの配合とならダート馬も出るのではないでしょうか?
2025年の種付け価格は受胎条件300万円ですが既にBook Full状態です💡
もう1頭はG1ホースではないもののクラシック皆勤賞だったステラヴェローチェです。2歳7月に阪神芝1,600mでデビューすると2戦目にサウジアラビアRCに挑戦して3馬身差の楽勝。朝日杯FSはグレナディアガーズの2着で2歳時は3戦2勝で終了。3歳は共同通信杯から始動するも5着。クラシックは皐月賞3着、ダービー3着で春シーズン終了。秋は神戸新聞杯で始動して勝利して重賞2勝目。そして挑んだ菊花賞は4着とクラシック皆勤賞ながらも惜しくもビッグタイトルには届きませんでした。ただ敗れた相手はエフフォーリア、シャフリヤール、タイトルホルダーと既に種牡馬入りした2頭と世界を股にかけるダービー馬ですからね。
バゴといえば凱旋門賞馬で日本では初年度から菊花賞馬のビッグウィークが誕生。ただ一番の活躍馬はクロノジェナシスでしょう💡ノーザンF生産のバゴ産駒は高確率で勝ち上がるという産駒数は少ないながらもホームランが出る種牡馬でした。
母オーマイベイビーはディープインパクト産駒で朝日杯FS勝ちのゴスホークケンの半妹にあたります。
2歳から6歳まで走り重賞2勝をし、クラシックでも好走を繰り返した馬ということとバゴの貴重な後継種牡馬という価値があります。まだどこでスタッドインするかが発表となっていませんが大事にしてもらいたい血統ではあるものの、母父ディープインパクトということで繁殖牝馬を選ぶ必要があります。そしてダートは厳しいでしょうから日高での人気などは無さそう…