先週の重賞振り返り【グランプリ有馬記念&中山大障害&阪神カップ】

  • 2024年12月22日
  • 競馬

勝ったのはルメール騎手騎乗の1番人気ナムラクレア(牝5/長谷川)でした。後方寄りからのレースでしたが、最後の直線では大外から一頭違う脚色で差し切り、重賞5勝目を手にしました。G3には手が届くもののそれ以上のタイトルには縁が無かった馬ですが、今回初めて騎乗したルメール騎手からもG1を獲れる器だと褒められていました。

父ミッキーアイル 母サンクイーンⅡ(母父Storm Cat)という血統の谷川牧場生産馬。高松宮記念では2年連続の2着🥈。スプリンターズSでは2年連続の3着🥉と常に上位争いをしてきた馬ですが、今回はマッドクール、セリフォス、ママコチャ、ダノンスコーピオン、シャンパンカラーといったG1ホースたちをまとめて差し切りました。

来年以降も現役続行ということだとは思いますが、5歳の暮れでもこれだけのパフォーマンスを示した訳ですし、高松宮記念が非常に楽しみですね。

マッドクールも今年の高松宮記念以来の好走。1,400mは勝ち上がった未勝利戦以来の久々のレースでしたが適応力を見せましたね。

勝ったのは五十嵐騎手騎乗の4番人気ニシノデイジー(牡8/高木)でした。最終障害で2番人気のマイネルグロンが落馬。9頭出走して完走できたのが6頭というレースになってしまいました。勝負所での落馬だったことから被害を受けたかどうかが大きく勝負を分けましたがニシノデイジーは手応えも良く、うまくトラブルも回避できたことから最後は5馬身差をつけての勝利。2022年以来2度目の中山大障害制覇となりました。

父ハービンジャー 母ニシノヒナギク(母父アグネスタキオン)という血統のこちらも谷川牧場生産馬。3代母がニシノフラワーという血統で、血統表にはセイウンスカイの名前もあるというボトムラインは西山牧場らしい血統。ハービンジャー産駒は今年JRAでは重賞4勝ですが、全てがG1/JG1というすごいことに。

落馬したマイネルグロンは道中から頭も上げてどうにもコントロールがつかなそうでしたが、落馬のシーンも低く、スピードのついたままの飛越でした。とりあえず人馬とも無事なようですし良かったです。

今回の中山大障害は初めて見るようなカメラワークで見応えもありましたね!

さて日曜になってニシノデイジーは西山牧場で種牡馬入りすることが発表されました。貴重なセイウンスカイの血を繋ぐことができる馬であり、ニシノフラワーのインクロスを作ることができることも西山オーナーは言及していましたね。2歳時には芝で重賞を制し、入障後はJG1を2勝したという二刀流の馬。西山オーナーの生産馬が中心になると思いますが、どんな仔が果たして出てくるでしょうか?

前日に発表になったドウデュースのまさかの出走取消。出走していれば1番人気は確実で、秋古馬3冠、有馬記念連覇がかかっていただけに大変残念なニュースとなりましたが、鞍上の武豊騎手も病気の為、土日全鞍乗り替わりとなりました。次のステージが既に決まっている馬ですし、何かあっては困る馬ですからね。

そんな波乱と混乱の中でのレースは2番人気の今年のダービー馬ダノンデサイルが逃げる展開。1枠1番でしたが、ここで逃げたのはさすが典さん。最後の直線でも坂の中腹までは粘りますが、最後はサンデーRの同じ勝負服、10番人気のシャフリヤール、4番人気のレガレイラが外から強襲。首の上げ下げの攻防を制したのは戸崎騎手騎乗の3歳牝馬レガレイラ(牝3/木村哲)でした。昨年は暮れの中山で牡馬相手にホープフルSを制してG1初制覇でしたが、今回はそれ以来の勝利。今度は古馬の牡馬を倒しました。この冬の中山が合っているのかもしれませんね。

父スワーヴリチャード 母ロカ(母父ハービンジャー)という血統のノーザンファーム生産馬でサンデーRで3,000万円募集だった本馬。ウインドインハーヘア系は今年いとこにあたるアーバンシックやステレンボッシュも大活躍。この3頭がそれぞれ2024年のG1を1つずつ制しました。スワーヴリチャードの初年度産駒ということでお手頃な価格設定でしたが、やはりコスパ良く大物を引き当てるなら新種牡馬ですね✨

そして3年前のダービー馬シャフリヤールが僅差の2着。さすがノリに乗ってるC.デムーロ騎手というのもありますが、いくらなんでも10番人気は舐められ過ぎでしたね。2022年のドバイシーマクラシック以降の勝利はありませんが、ノーザンの使い分けの弊害を受けている馬でもあると思います。海外遠征ばかりでコンディション調整も難しいと思いますがどんな場面でも安定して成績を残してきました。明け7歳ですが引退→種牡馬入りなのか、現役続行なのか?どちらかと言えば小柄な父ディープのようなタイプの馬で兄のアルアインとは全くタイプが異なります。ディープ系が飽和してきているので種牡馬入りのオファーがなかなか無いのでしょうか…

ということでJRAの開催も残り1日ですね。

とは言ってもすぐに年明けの開催がやってきますが…

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