Part1では2022-24年の3年間の重賞馬・G1馬の誕生時の母年齢、何番目の産駒だったのか?をまとめました⬇️
そしてPart2としてその中でもノーザンF&白老F生産馬に絞ってみたらどういった傾向があったのか?を見てみました⬇️
そしてPart3の今回はさらに遡って2020年〜2024年の過去5年の重賞勝ち馬での傾向を出してみました💡
まずは全重賞勝ち馬の母年齢と何番目の産駒だったのかを表にまとめてみたものです⬇️一応補足ですが、私の産駒数の数え方として競走馬になれなかった馬や血統登録されていない馬もカウントしています。
まずは「縦軸」の母の年齢で見てみたいと思います。元来私の読んだ文献で母8歳〜13歳のうちにその繁殖牝馬にとっての最高傑作を出しやすいということがあったのでこのレンジを重めにポイント付して募集馬選びの参考にしていましたが、現代においてはそのレンジは前倒しになっていることが見受けられます。
圧倒的に結果を残しているのはやはり母8歳の産駒。94/644ということで14.6%の重賞勝ち馬の母年齢は8歳と考えると凄いですね。次点の母9歳の産駒と比べても28.7%勝ち馬が多いという結果ですからね。もちろん繁殖牝馬全体の年齢がわからないので、そもそもこの辺りがボリュームゾーンの可能性もありますが、それでも8歳と9歳で1歳違うだけで全体の頭数はそんなに変わらないでしょうし、その中で1歳若いだけで約30%重賞馬輩出の可能性が上がるというのは魅力的ですね。
母年齢軸で見ると6歳〜11歳のレンジが良い結果を残しています。ということで想定していた8歳〜13歳より2歳若くなっているという感じです。11歳で67頭、12歳で47頭の重賞勝ち馬が出ているということでここに一つの壁があります。勝ち馬が20頭、相対指数で見ると30%重賞馬輩出の可能性が減ってしまいます。ここから年を重ねて数値が悪くなる傾向があるのですが、16歳のところだけピンポイントで30頭の重賞馬を輩出。ただ前後の15歳、17歳は数字を落としているのでこれはこの期間のジャスティンパレスの3勝、ボッケリーニの3勝、トウシンマカオの4勝が大きいですかね。ただ若ければ良いという訳でもなくて、そもそもの頭数が少ないかもしれませんが、母5歳以下も6歳以上には及びません。5歳と6歳の間の壁は11歳と12歳の壁以上で30頭と61頭で2倍重賞馬が出ています。
母18歳以降は明かに数字が低下。もちろんベテランの域なのでそもそもの頭数が少ないと思いますが、18歳以降の重賞勝ち馬は全体の2.4%にしかなりません。もちろんクロワデュノールのような例外もいますが、傾向的には避けた方が一発は狙いやすいということです。
続いて「横軸」の何番仔なのかという軸で見てみたいと思います。ここも3年間のくくりと変わらず2番仔が圧倒的な数字を残しており、119/644で18.5%が2番仔という結果になりました。こちらも個人的には初仔〜6番仔のうちに大物が出ると踏んでいたので大体傾向通り。ただやはり2番仔は頭抜けて優秀で、初仔と2番仔を比較すると⬇️
初仔 重賞勝ち馬 77
2番仔 重賞勝ち馬 119
絶対数 42 相対指数 1.54
ということで初仔と2番仔という違いだけで1.5倍差があります。また、2番仔と3番仔を比べても⬇️
2番仔 重賞勝ち馬 119
3番仔 重賞勝ち馬 94
絶対数 25 相対指数 1.26
ということで3番仔と比べても26%の違いがあります。
明かに周り良い良いのは2番仔〜4番仔であり、逆に気にする初仔は5番仔より重賞馬を輩出しています。もちろん初仔の場合は気にしなければならない要因は多いと思いますが、しっかりとスクリーニングができれば初仔で割安に大物を引ける可能性があるのではないでしょうか?
数字を見ると初仔〜6番仔の成績は良く、ここで全体の重賞勝ち馬の78.4%が出ていますのでこのレンジを従来通りに狙っていく必要はあるかと思います。尚且つ2番仔〜4番仔と初仔&5番仔&6番仔の3世代ずつで比べてみても⬇️
2番仔〜4番仔 299頭
初仔&5番仔&6番仔 205頭
絶対数 94 相対指数 1.45
ということで最上位レンジは2番仔〜4番仔であり、ついで初仔と5番仔&6番仔ということになると思います。
ここも6番仔と7番仔の間に壁があり、頭数は59頭と37頭で22頭の違いがあり、6番仔の方が約1.6倍優秀な成績を残していることになります。こちらももちろん7番仔以上で大物が出ないという訳ではなく、直近のクロワデュノールもそうですが、アーモンドアイだって7番仔ですし、クロノジェネシスだって9番仔です。こういった突き抜ける馬もいる可能性はもちろんありますが、全体を見渡して重賞馬以上に出資しようと思った時にはその可能性はさがるとうところですね。
では、ノーザンF&白老F生産馬の場合どうなるのか?今回もやってみました💡
まずこの2牧場の生産馬でこの5年のJRA重賞勝利回数は267回ということで、267/644 41.4%を占めています。まぁほぼほぼノーザンFなんですが、ノーザン生産馬を募集しているクラブで出資するというのが重賞馬以上に出資するまず第一関門なのは間違い無いですね。
ではこちらも「縦軸」の母の年齢から見てみたいと思います。サンプル数が単純に減るので、なんともなところですが、全体では母8歳の産駒が優秀でしたが、この2牧場生産では母7歳が一番優秀で、差がなく母9歳となっています。頭数が少ないのでどこに壁があるのかな?と探すのが難しいのですが、明からに周りと比べて良いのは母7歳〜10歳のレンジかと思います。全体が6歳〜11歳だったので、全体よりも狭まっている印象。クラブ馬の引退の規定の問題と、良血繁殖牝馬が多いので期待度の移り変わりが早いということが影響しているのかな?と推測できます。
5歳と6歳の間にも全体同様に壁があって単純に頭数が倍違ってきます。年齢を重ねた方では12歳と13歳の間がどうかな?というところなんですが、明確にあるとは言えないかもしれません(一応色分けしていますが)。母15歳の産駒も成績が良ければ13歳から16歳まで一括りにしようかと思ったのですが、異様に15歳だけ成績が悪い。そして17歳以降も悪いということで、16歳のところが飛び抜けてしまっています。全体であげた上述の馬たちの成績を出していますからね。ただ全部個人馬主の馬なのでクラブ馬を選ぶ上では評価を下げても良いと思って一番評価を下げたレンジとしました。
なので母年齢ということでは1番狙うべきは母7歳〜10歳で、次に母6歳&11歳&12歳と考えられると思います。
次に「横軸」の何番仔かという視点で見てみたいと思います。こちらは全体同様に2番仔が優秀。56頭の重賞勝ち馬が誕生しており、ノーザンF&白老F生産の重賞馬の21%を占めています。これは全体の644頭から見ても8.6%という数字。ノーザン&白老生産の2番仔を狙うというだけでも可能性はだいぶ違ってくるはずです。
全体との違いは、全体は初仔から6番仔が良く、中でも2番仔から4番仔の成績が良かったですが、ノーザン&白老生産においては初仔〜3番仔の成績が良く、この3つのレンジだけで267の重賞勝ちの半分以上51.7%を占めています。3番仔と4番仔の間に壁が一つあり⬇️
3番仔 42頭
4番仔 26頭
絶対数 16 相対指数 1.61
ということでここで1つ違うだけで60%重賞馬の勝ち馬の出かたが違ってきます。
そして6番仔と7番仔以降の間にもまた一つの壁があるかな?という感じです。なのでノーザンF&白老Fの生産馬に関しては最上位レンジは初仔から3番仔、次点が4番仔から6番仔、以降7番仔から9番仔、それ以降と分かりやすい傾向が出ている感じです。
なので過去5年の重賞の結果からノーザン系の牧場生産で重賞馬以上を狙いたいのであれば
母7歳〜10歳の産駒で初仔から3番仔でぶつかるところが一番のホットスポット💥になると思います。
2024年産で言えば母の生まれが2014-2017年の産駒が対象になって来るということですから、この母で3番仔以内の産駒を個人的には今年の募集馬検討リストでは高ポイントをつけられるように傾斜をつけて行きたいと思います。