おはようございます。
2021年、多くの名馬が引退し繁殖入り、種牡馬入りしました。その中でも種牡馬入りした馬たちを紹介したいと思います。
☆ ダノンキングリー ☆
まずは社台SSで種牡馬入りしたダノンキングリーです。父ディープインパクト、母父ストームキャットというディープのニックスを取り込んだ馬の1頭です。すでにキズナ、リアルスティール、サトノアラジン、エイシンヒカリなどが種牡馬入りしていることもあり、どこまで需要があるのか個人的には疑問なのですが、兄ダノンレジェンドはJBCスプリントの勝ち馬ですし、祖母CaressingはBCジュベナイルフィリーズの勝ち馬で、叔父West CoastもトラヴァースSなどの勝ち馬でもありしっかりした母系です。2021年の安田記念は人気薄でしたが、グランアレグリア、シュネルマイスターを抑えてG1発制覇を挙げました。
個人的に疑問符がつく理由としてこれだけディープ産駒の種牡馬が飽和しており、母父ストームキャットの種牡馬もこれだけいるのですが、生き残って行けるのでしょうか?しかも社台SSの中にも上記の種牡馬のエイシンヒカリ以外がスタッドインしていますし、種付け料250万円は決して安くありません。この中で生き残って行けるのか、もしくはサトノアラジンあたりが外に出されてその代わりということなんでしょうか?
★ インディチャンプ ★
優駿SSで種牡馬入りしたのがインディチャンプです。父ステイゴールド、母父キングカメハメハという血統で、4歳時には春秋マイルG1を制しました。安田記念では名牝アーモンドアイを倒しました。この馬が優秀だったのは4歳時の香港マイルの7着以外掲示板を外さなかったことです。正直4歳で春秋マイルG1を制した後の成績は物足りませんが、ステイゴールドの産駒としては珍しいマイラーですから重宝されるのではないでしょうか?
母系はトキオリアリティー系ですからリアルインパクトやネオリアリズムなどのG1ホースが近親にいます。そこに海外に強いステイゴールドですから海外G1を勝っていてもおかしくない血統ですね。精神力が強い産駒が生まれそうです。
ただ問題はサンデー、キンカメを持っているということですね。これは配合が難しそうです。
☆ キセキ ☆
ブリーダーズSSで種牡馬入りしたのがキセキです。父ルーラーシップ、母父ディープインパクトという血統です。現役時代には超不良馬場の菊花賞を制したG1 1勝のみでしたが、G1 2着が4回ありました。ルーラーシップの産駒としては国内G1を勝っている唯一の産駒となっています。大逃げを打ったかと思えば、大きく出遅れたりと個性的な馬ではありました。母系も祖母ロンドンブリッジは桜花賞2着で、叔母ダイワエルシエーロがオークスを制し、叔父グレーターロンドンも種牡馬として同じくブリーダーズSSに繋養されています。下河辺牧場が脈々と繋いできた血統です。スピードがどれだけあるのかわかりませんが、2,000mの大阪杯、天皇賞・秋でも好勝負をしていますか、単なるスタミナ型ではないと思います。
種付け料は受胎条件80万円、出生条件120万円でラブリーデイ、シュヴァルグランなどと同じです。
問題はディープ、キンカメが血統表の近くにあることですね。なかなか有力な繁殖牝馬との配合は難しいところがると思いますし、相手を選ぶ必要があるのでどれだけ配合相手が集まるかですね。
★ダノンスマッシュ★
同じくブリーダーズSSで種牡馬入りしたのがダノンスマッシュです。父ロードカナロア、母父ハードスパンという血統で。父ロードカナロアと香港スプリントの父子制覇を達成しました。そういう意味では父ロードカナロアの正統後継馬と言えるかもしれません。引退レースの昨年の香港スプリントは他馬の故障に巻き込まれる形で残念な結果でしたが、しっかりと競馬に参加できていれば…とも思ってしまいます。
日本国内でも高松宮記念を含む重賞8勝を挙げています。父と異なるのはマイルでの実績が足りないところでしょうか?マイルでの実績があればもっと人気になっていて、社台SSで種牡馬入りしていてもおかしくない馬ですね。
母系も祖母がBCディスタフなどの勝ち馬で、叔父もBCマイルの勝ち馬です。
サンデー系を血統表に持たない馬で、スピードもありますから多くの日高地区の有力繁殖牝馬を集めそうですね。ケイアイFの生産馬ですし、産駒はロードで募集されそうな気がします。
★オメガパフューム★
レックススタッドでの種牡馬入りが発表されたのはオメガパフュームです。父スウェプトオーヴァーボード、母父ゴールドアリュールという血統で、史上初の東京大賞典4連覇を達成するなど大井競馬場でG1、Jpn1を5勝するなどJRA所属ではありましたが、地方ダート中距離で無類の強さを誇りました。また右回りのレースが得意であったというのも特徴で、左回りのレースでは1度も勝てませんでした。6歳での引退となったことにはJRAのG1が全て左回りであるということも影響していると思います。これくらいの馬になると斤量の問題もあるのでG1級のレースしか出走してきませんが、この馬の場合には左回りの川崎記念やフェブラリーS、かしわ記念といった上半期の主要レースは使っても良い結果が期待しづらいという状況もあったと思います。
この馬の場合はゴールドアリュール系のダート種牡馬と異なり、母父ゴールドアリュールのため、産駒はサンデーサイレンスの血が4代目のところに来ますので、配合も融通が効きそうです。ダートの種牡馬はルヴァンスレーヴがそうだったように非常に人気があります。種付け料も高くはならないでしょうから、申し込みは集まりそうです。
牝系は目立った活躍馬はいませんが、祖母のビューティーメイクはリアルシャダイ産駒で芝中長距離で結果を残した馬でした。JRAで7勝を挙げていますし、2,400m以上のレースで6勝とスタミナがありました。その辺りがオメガパフュームにも伝わっているのかもしれません。
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この中だと個人的にはダノンスマッシュが気になりますね。スピード型のロードカナロア産駒ですし、母系も米国型でスピードの持続力があると思います。社台SSで種牡馬入りしてもおかしくなさそうですが、ロードカナロアも健在ですし、タイプが同じと考えると高騰しているロードカナロアの代替えとなる種牡馬になるかもしれませんね。日高から親子3代での香港スプリント制覇を期待してしまいます✨
*写真の掲載についてはシルクホースクラブより許可を得ています。