おはようございます。
昨年の米国BCでのラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌの2勝など世界のYAHAGIとも言われるようになりました矢作調教師ですけれども、ドバイでも大爆発で3勝を挙げたのは記憶に新しいところかと思います。
特に私が秀逸だと思ったのがレース選択です。例えば昨年のBCディスタフを制したマルシュロレーヌです。
マルシュロレーヌ
そもそもこの馬は芝で3勝クラスまで勝ち上がり、格上挑戦で重賞にも挑戦しました。そして小倉の3勝クラスの芝1,800m戦で2着に来た後に路線をダートへ変更。そこから重賞→BCディスタフ制覇までわずか1年足らずで駆け上った訳ですが、ダートへの挑戦を表明した時のコメントがこちら⏬
- 20/8/26 矢作厩舎 26日は軽めの調整を行いました。「この中間、乗り出してからも特に問題ありませんので、このまま在厩で進めていくことになりました。次走についてはいろいろと検討したのですが、普段調教で跨っている時のフットワークからダートも合うのではないかと感じていたので、今度は一度路線を変えさせていただこうと思います。前走は速い時計の決着で僅差の2着でしたが、ジョッキーは『馬場はもう少し渋ったほうがいいかもしれない』とも言っていたので、ダートでそのあたりをうまく補うことができればと考えています。今のところは来週の新潟ハンデ戦を目標に、金曜日から時計を出していくつもりです」(岡助手)9月6日の新潟競馬(古町S・ダ1800m)に出走を予定しています
結局この新潟のレースは想定頭数が多かったことから、小倉に回って勝利を挙げた訳ですが、普段の調教のフットワークとこの馬の血統背景を考えて芝でも勝ち上がれそうな馬でスパッとダートに挑戦させて結果を残した訳ですから凄いですよね。普通芝でタイム差なしの2着だったら芝で続戦させちゃいますよね?
ステイフーリッシュ
この馬は今年のサウジのレッドシーターフH、ドバイのゴールドカップと3,000m超えの重賞を2勝と新たな一面を見せている訳ですが、3歳5月の京都新聞杯からは未勝利でした。にも関わらず海外に遠征してきて水を得たように連勝ですからね。
日本の中長距離路線ではいまいち足りない馬だったのですが、日本では路線としてレースが少ない超長距離路線に活路を見出して連勝。もちろんこの2レースが高額賞金が得られるレースだったということも挑戦するきっかけになったのかもしれませんが、これだけ思い切って距離を伸ばすという選択をしたというのが凄いですね。矢作調教師はインタビューでロイヤルアスコット開催を目指したいと言っていましたから、順調なら本場アスコットのゴールドカップ(4,014m)に出走するかもしれませんね。
バスラットレオン
こちらはドバイ遠征でゴドルフィンマイルを制しましたが、正直ダートのイメージなんて全くありませんでした。父キズナの産駒はダートでも走りますが、母父はゴリゴリの欧州血統のニューアプローチですからね。ダート自体は昨年の武蔵野Sで経験していますが13着に敗退。なんでここを選択したんでしょうね?凡人には考えつきません😂
強いて言えば今回は坂井騎手が逃げを主張して出していきました。その甲斐もありキックバックの影響を受けなかったというのも大きかったかもしれません。これは鞍上とのナイスコンビネーションでしたね。
また今回は騎手と馬、厩舎との連携も見事だったのではないでしょうか?海外遠征となるとノーザン、社台の馬の場合はルメール騎手は海外所属の騎手に依頼をするのが常になっています。ただ今回は⏬
バスラットレオン → 坂井瑠
パンサラッサ → 吉田豊
というようにしっかりと馬に乗り慣れた騎手を乗せています。もちろん広尾の馬だというのも大きいとは思いますがこれは騎手にとってもいい経験ができますよね。矢作調教師はしっかりと所属騎手をとって育てているというのも競馬界への貢献という目線で見ても大きいですよね。Wikipediaにも矢作調教師のエピソードや逸話など色々載ってますが、読めば読むほど興味が湧きますね。
矢作厩舎の馬に出資すると考えると広尾Rでは矢作調教師が馬の選定に関わった馬が毎年のように募集されていますので1番の近道ですね。口数も多いですから倍率はそれなりにあったとしても出資のチャンスは高そうですし、広尾×矢作厩舎は鉄板ですからね。私が入っているクラブならキャロットでも1頭は募集がありますからそこが狙いでしょうか?ただ大人気ですからね…玉砕覚悟ですね。
私は一応募集馬検討の際には調教師もランク付けしてポイントに加えていますが、やはりこういう活躍があると調教師の視点で選ぶことも重要ですね💡
*コメントの掲載についてはキャロットクラブより許可を得ています。