年が明けて2歳になったシルクの4頭について現状の紹介です。
ジュベルアリの22
在厩場所:ノーザンファーム空港
担当者「その後も順調に進めることが出来ていましたので、この中間からより負荷を強めたメニューに移行しています。先週半ばより坂路コースを15-15ペースで登坂していますが、ペースアップには余裕を持って対応することが出来ていますし、早い組の中でもトップクラスに属しています。馬体は小柄で成長期なものの、この感じであれば3月の移動も視野に入ってくると思います。体幹がしっかりしているので、強い調教にもへこたれることはありませんし、気難しいところを見せることなく前向きに調教に取り組むことが出来ているのが、この馬のストロングポイントですね。このまま何事もなく、本州へ送り出せるようにしっかり調整していきたいと思います」馬体重419kg
小さな馬体は変わりませんが、調教は早いクラスの中でもトップクラスということで3月という移動目標まで出てきました。これなら6月上旬デビューが見えてきます。ナダル産駒の代表になれるかもしれません。
モアザンセイクリッドの22
在厩場所:ノーザンファーム空港
担当者「兄ドゥレッツァもこの時期はまだ線が細く、周回コースでのキャンター調整を中心に乗り込まれていましたが、本馬は坂路と周回コースを併用しており、現在はハロン18秒のキャンターを週2回2本登坂できるまで進めています。先月と比べて体高がグッと伸びた印象ですね。それにともなって馬体重も増加していますが、成長途上ということもあり横幅がなく、馬体のバランスが整うまでは調教のペースを上げない方が結果的にスムーズな調整過程を歩んでいけると考えています。走り自体はG1馬を輩出した血統だけに躍動感のあるキャンターをしていますよ。ここ数か月の成長で馬体のバランスが崩れて常歩が硬いので、今後は脚元にも注意して進めて参ります」馬体重418kg
まだ成長段階で縦に伸びている状況。ここからどれだけ横幅を増やしていけるかですね。兄に追いつけるか?
ルシルクの22
在厩場所:ノーザンファーム空港
担当者「この中間も心身ともに良い意味で変化は見られないことから、更に坂路コースでの調教ペースを上げました。現在は週2回の内の1回は坂路コースをハロン17秒のキャンターで登坂しており、周回コースでは週1回軽めのキャンターで2,500mほど動かしています。体を小さくして走るところがあるので、周回コースでは大きく使わせるように心掛けています。飼い葉食い含めてコンディションは良好ですし、膝に疲れが溜まることもないので、ここまで順調に立ち上げることが出来ています。背中が良い馬ですし、これから成長していけばもっと良い走りを見せてくれるようになると思いますので、今後も心身の成長に合わせながら良化を促していきます」馬体重426kg
母高齢の産駒で心配していましたが、ここまでは順調。馬体重がここにきてガクッと減ってしまいましたがこれは仕方ないですね。移動は遅かったですが徐々に進度は取り戻していますね。
パリスビキニの22
在厩場所:ノーザンファーム早来
担当者「12月に入ってからさらにペースを上げて週2回は坂路で終い1ハロン15秒台まで脚を伸ばしています。このペースにもきっちり対応してくれていて、背中をうまく使って走れていますし、動きもとてもパワフルですよ。注意していないと動き過ぎてしまうくらい馬には余裕がありますし、体力的には早めにトレセンへ移動しても大丈夫そうな手応えを感じています。まだトモが高く成長の余地を残している体つきではあるものの、走りのバランスも徐々に改善して来ていますし、持ち前のスピードを競馬でも発揮できるように調教を進めて行きたいですね」馬体重476kg
まだ成長途上の馬体であるにも関わらず、制限しないと動きすぎるくらいの余裕がある中で15秒台を出しているということで非常に楽しみな存在です。牝馬のアメリカンファラオ産駒ですがどういった路線を歩むのか?
4頭とも非常に順調。その中でもジュベルアリの22とパリスビキニの22は15秒台で走っており、早期移動が具体的に見えてきました。早くデビューできればそれだけチャンスも増えるということですし、2歳重賞への挑戦権もゲットできます。春先の移動が実現できると良いのですが…
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