中山牝馬ステークス 中山 芝1,800m
勝ったのは岩田望騎手騎乗の5番人気のコンクシェル(牝4/清水久)でした。ハナを切ると最後の直線では馬場の真ん中に持ち出します。ククナ、シンリョクカが迫りますが抜かさず重賞初制覇となりました。3勝クラスからの連勝となりました。
父キズナ 母ザナ(母父Galileo)という血統。全姉のシンシアウィッシュはJRA3勝でフローラSで3着の実績。それ以外の兄弟もJRAで複数勝利を挙げるなどザナの産駒は安定感があります。父キズナにとっては4歳世代は4世代目で谷間の世代。ここまで重賞未勝利でしたが、これが世代初重賞制覇となりました。
母父Galileoの産駒は距離が持つ産駒が多く、ここまでのJRA重賞勝ちは全て芝1,800m以上。最近でもシンエンペラーがいますが、毎年コンスタントに重賞勝ち馬を出しています。
ザナの牝系を遡るとデューハーストSを制したBelardoがいたり、英仏の1982年の牝馬チャンピオンのMa Bicheがいます。こちらも短距離のG1を複数勝利しておりスピードは母系からしっかりと伝わっているのでしょうね!
フィリーズレビュー 阪神 芝1,400m
勝ったのは藤岡佑騎手騎乗の11番人気エトヴプレ(牝3/藤岡)でした。逃げて刻んだペースは1000m 56.4秒のハイペース。直線に入ると後続を突き放しにかかり、最後は人気のコラソンビートの追撃を抑えて重賞初制覇となりました。
父Too Dam Hot 母Nahoodh(母父Clodovil)という血統。父はDubawi産駒で英仏で短距離のG1を複数制覇した実績があります。母も英国G1のファルマスSを制している良血。生産は本場アイルランドのゴドルフィンになります。ただ馬主はH.H.シェイク・ハムダン太子。こういった非根幹距離はやはり日本の主流ではない血統が強いですね✨
これまでの勝利がスプリントだけだったので軽視されていた存在でしたが、福島2歳Sを制していますし、大崩れもない成績で相手なりに結果を残していました。マイルに伸びてどうなるか?か鍵ですが、本番も人気にならないでしょうし、ゴドルフィンを応援している身としては頑張って欲しいですね。
ちなみに東で行われたアネモネSではダーレージャパンファーム生産のゴドルフィン所有馬キャットファイトが勝利。こちらもこれで3勝目。重賞、G1では壁に跳ね返されてきましたが、デビュー戦はボンドガール組。ここでもこの新馬戦がハイレベルだったと証明しましたね。
金鯱賞 中京 芝2,000m
勝ったのは川田騎手騎乗の2番人気プログノーシス(牡6/中内田)でした。香港C帰りの一戦でしたが、早めに先頭に立つと後続に影をも踏ませないかのようにリードを広げると菊花賞馬ドゥレッツァに5馬身差の圧勝となりました。これで金鯱賞は連覇達成です。
父ディープインパクト 母ヴェルダ(母父Observatory)という血統。半姉のVordaは英国スプリントG1のチェヴァリーパークSを制覇。祖母のVal d’Ericaはイタリアの1000ギニー、オークスを制した2冠牝馬。フランスオークスでも2着に入っています。
G1では2023年QEⅡ2着、2023年天皇賞・秋3着がありますが、あと一歩でG1のタイトルには届かず。G2は金鯱賞2回に札幌記念と2,000mのG2を3つ制しておりG2ハンターになりつつありますね💡
往年のバランスオブゲームを思い出しますね…
しかしやはり冬から春先にかけては社台RH(社台F生産馬)が強いですね。
2着のドゥレッツァはこれで連勝がストップ。それでも2着に来たということで力は見せましたが、プログノーシスとの着差は5馬身と考えるとどうなのか?休み明けですが、間隔を開けて使ういつも通りの使い方でこれでしたからね。
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