出資馬レッドシュヴェルトの父レッドファルクス。芦毛で青いシャドーロールをつけていたことでとても印象的な馬でした。しかもそのルックスだけでなくスプリンターズSを連覇して2017年の最優秀短距離馬を獲得しました。実はそんなレッドファルクスの代表産駒となっているのが出資馬のレッドシュヴェルト。獲得賞金が産駒の中でNo.1となりました。芦毛で同じ東サラ所属かつ尾関厩舎ですから父との共通点も多いです。ただ3勝クラスの馬が代表産駒というのも寂しい感じがしますが、ここまでの活躍産駒を見てみたいと思います。
産駒1 レッドシュヴェルト(2020年産 ノーザンファーム生産)
母ハイドバウンドはアルゼンチンの生産馬で重賞2勝の実績。母父Grand Slamは米国でダートのG1を2勝して母父としても日本ではゴスホークケン、マルターズディオサを輩出。ミスプロ系の種牡馬になります。レース内容はここ2戦とも後方からの差し切り。父を彷彿とさせるような切れ味を見せています。
産駒2 リバートゥルー(2020年産 白老ファーム生産)
母フルオブグレースは社台RH所属でJRA未勝利。母父ヴィクトワールピサは中山を得意として皐月賞、有馬記念を制しましたがAWで開催された2011年のドバイWCも制して日本に感動を与えました。種牡馬としては桜花賞馬ジュエラーを輩出するも海外へ輸出。サンデー系なのでレッドファルクスとはサンデーのクロスを持ちます。湿った高速ダートが得意でこれまでの3勝は稍重、重、不良。こちらも末脚が魅力の馬。
産駒3 ペンティメント(2020年産 白老ファーム生産)
母カイカヨソウはロジータ記念、東京プリンセス賞などの地方重賞む地方通算7勝を挙げたキャロットの所属馬。エリシオの肌にティンバーカントリーという血統。ティンバーカントリーといえばミスプロ系の種牡馬でアドマイヤドンが代表産駒。中山ダート1,800mを得意としており先行して早めに抜け出して押し切るのが勝ちパターン。中山ダート1,800mなら馬券圏内を外したことはありません。これまでの2頭よりも雄大な馬体で500kgを超えてくるのでとてもレッドファルクスの産駒とは思えません。
ここまでの3頭が獲得賞金3,000万円超えの馬たち。まだオープンクラスの馬は誕生していません。
どうしてもレッドファルクス自身が母父サンデーサイレンスということで繁殖を選ぶ必要があり、なかなか優駿は牝馬を集めるのに苦労したのだと思います。正直繁殖の質は社台SSに当時繋養されてした種牡馬の中では落ちていると思いますね。
そういったこともあり、レッドファルクスはあっという間に社台SSを追い出されてしまいレックススタッドへ移動してしまいました。種付け価格も50万円と格安の種牡馬です。
ただ活躍馬の成績を見て頂くとわかるようにダートでもしっかりと結果を残しているというのは生産者にとっては心強いのではないでしょうか？ここまでのJRAでの勝ち鞍も芝よりもダートの方が多くなっています。レッドファルクス自身もダートでOPの欅Sを含む4勝を挙げていますし、芝ダート問わない短距離馬でした。ちなみに産駒の勝利で最長距離は芝2,400m‼️父の勝ったスプリンターズSの倍の距離ですね。ミルファーム生産のシルバープリペットは母父エイシンフラッシュ、母母父ドクターデヴィアスという血統で芝2,400mの1勝クラスを勝っています。
レッドファルクス産駒は6/1のレッドシュヴェルトの由比ヶ浜特別の勝利が産駒の特別初勝利という意外な結果に！ただ父自身がそうだったようにキャリアの後半にかけて急成長を遂げていく馬が多そうな印象。レッドファルクスも5歳、6歳でスプリンターズSを連覇して7歳まで現役で走り切った馬ですからね。そう考えると古馬になって4歳後半以降に力をつけてくる馬も多そうですから、なんとか勝ち上がって戦いながら力をつけていくことが重要になりそうです。
レッドシュヴェルトもここまでの全ての勝利が東京芝1,400mではありますが、この舞台には京王杯SCがあるもののそれ以外のビッグレースはありませんから、スプリントかマイルへ対応する必要があります。マイルだとどうしても最後の脚が甘くなってしまうのは父同様ですし、スプリントだとゲートに課題があるのでそこの克服が必要になってきます。これからどういったレース選択をするのか楽しみすが、ここからは魔の3勝クラスということで強者揃い。ここの壁が厚い…それでも2勝クラスの勝ち方を見ると3勝クラスもあっさりなんていうこともあるかもしれませんから、父同様にG1の舞台に立てる日も意外と遠くないのかもしれませんね。
