ダービーも終わり、2歳戦も始まっていますが、ここで各クラブの状況を見ていきたいと思います。最新の状況とはちょっと時差がありますが、ご容赦下さい🙇♂️
<総獲得賞金TOP3>
1位🥇サンデーR 2位🥈キャロットC 3位🥉社台RH
サンデーRは14億6000万円を獲得。リバティアイランドの牝馬2冠+阪神JFが大きいですが、桜花賞2着のコナコーストやNHKマイルC2着のウンブライルなど牝馬の活躍が目立った一方で牡馬はダービー5着のノッキングポイントが獲得賞金トップでしたのでちょっと寂しかったですね。
キャロットは14億近く獲得。正直これはダービーのタスティエーラの一発が大きかったですね。1頭だけで5億円近くを獲得。それ以外は1億円以上獲得した馬はいませんが、スキルヴィング、ラヴェルが重賞制覇。
社台RHはキャロットは僅差の3位。こちらもソールオリエンスの皐月賞の1発とダービー2着が大きく、本馬だけで4億円獲得。シングザットソング、ライトクオンタムが重賞を制していますが、ソールオリエンス以外は牝馬の方が上位にランクイン。
これらの上位クラブは80-90頭近く1世代で募集されるので頭数が多ければそれだけ獲得賞金も多くなるのですが、同じ規模で募集されるシルクは4位ですが7億円で3位の社台RHの半分。いかにシルクが不調なのかがわかります。
<平均獲得賞金>
総獲得賞金だと募集頭数が多いクラブが有利ですので平均の獲得賞金で見てみると⏬
1位🥇サンデーR 2位🥈社台RH 3位🥉キャロットC
若干の順位変動はありましたが、上位3クラブに変化なし。ですが4位以下には
4位 グリーンF 5位 ターファイト 6位 ライオン 7位 ラフィアン 8位 大樹
とここまでが平均で1,000万円以上を獲得しているクラブです。
ラフィアンは40頭前後の募集がありますが、それ以外は20頭前後の募集の小規模のクラブ。グリーンFはハーツコンチェルトがダービー3着と活躍。ターファイトはファントムシーフが共同通信杯を制して皐月賞3着。ラフィアンは牝馬のゴールデンハインドがフローラSを勝利。ライオンはコンティノアールがサウジ、UAEと転戦して入着。ケンタッキーダービーは無念の取り消しでしたがダート界を盛り上げました。大樹は目立った馬はいませんが募集頭数も11頭と少ない中で12戦未勝利ながら2,000万円以上を獲得しているタイキクラージュという馬がいます。
と、この指標でもシルクが出てきません。ということで2020年産のシルクはホームランも少なければ打率も低いという結果に。重賞勝ち馬も出ていないので獲得賞金5,000万円を超える馬も出ていません。偶数年産駒のシルクは微妙という負のジンクスか…一応2018年産からはピクシーナイトがG1を勝ってるんですけどね。ただ確かに奇数年生まれはアーモンドアイ、グローリーヴェイズ、インディチャンプ、ブラストワンピース、サリオス、オーソリティ、イクイノックスなどなど枚挙にいとまがありません。
<勝ち上がり率>
1位🥇グリーンF 1位🥇インゼル 3位🥉社台RH
グリーンF、インゼルは9頭/19頭の勝ち上がりで47.4%で1位タイとなっています。インゼルはこの世代が初年度。大きなところで活躍という感じではないですが、50%近い勝ち上がりは優秀です。ただ平均の募集価格が高いので大きいレースで活躍できなかったのがどうか？というところですね。3位の社台RHが38頭/82頭で46.3%の勝ち上がり。40口の老舗ですが最近の好調はこうやって土台として多くの馬が勝ち上がっているというのも大きいですね。
シルクは28頭/84頭で33.3%。例年世代の勝ち上がりは50%を超えてくる位ですから、ここから巻き返しをしなければなりません。東サラが12頭/45頭で26.7%で苦戦中。こちらも50%前後が例年の平均なので苦しいですね。ウインに至ってはまだ20%以下ですのでラフィアンとの分離が完全に悪い方に出ているのでは？
3歳馬の勝ち上がり率などが確定するのが9月の1週目。残り3ヶ月で各クラブの状況がどのように変わってくるのか？
各クラブの1歳馬募集も始まりますので、その参考になる指標でもありますからね💡
そんな募集の1つの参考になるであろう本が堀田茂先生の「競馬サイエンス 生物学・遺伝学に基づくサラブレッドの血統入門」です⏬
個人的には馬産への危機感なども改めて感じました。血の多様性が失われつつある日本の競馬界へ一石を投じているのではないでしょうか？ぜひまだの方はお手に取って見てください。
＊写真の掲載についてはキャロットクラブより許可を得ています。