おはようございます。
今日は2歳牡馬チャンピオンを決める、朝日杯FSです。関西圏最後のG1レースということになります。
このレースも2001年から名称が朝日杯3歳Sから変更となりました。そしてずっと中山芝1600で行われていましたが、2014年からは阪神JFと同様に阪神芝1600mでの開催となっています。阪神JFはクラシックにも直結していましたが、最近は短めの距離に適性がある馬が勝利していると紹介をさせて頂きました。このレースは正直に言うと勝ってもクラシックには直結しません。これはホープフルSという中距離路線のレースが確立したことも大きいです。ただホープフルSが重賞、G1として確立する前から遡っても牝馬ほど活躍馬がいないんです。
のちにクラシックを勝つのは1991年以降ミホノブルボン、ナリタブライアン、ロゴタイプのみ❗️もちろんクラシック以外のG1を勝っている馬はたくさんいますが、クラシックとは直結しないですし、特に阪神に移行してからは完全にマイラー寄りの馬が勝利しています。
朝日杯3歳S時代の思い出
朝日杯3歳Sの時には数多くの名馬がここから生まれています。上記のミホノブルボン、ナリタブライアン意外にもフジキセキ、バブルガムフェロー、グラスワンダー、アドマイヤコジーン、エイシンプレストンと活躍馬ばかりです。個人的にはアドマイヤコジーンとエイシンプレストンは思い出深いですね。朝日杯でのレースというよりもそれぞれの古馬になってからの活躍を私はリアルタイムで見ていました。アドマイヤコジーンは朝日杯の後に骨折し、クラシックシーズンを棒に振り、復帰したのは現表記4歳の夏。しかしそのシーズン、翌シーズンも勝てずに6歳を迎え、この年に覚醒。東京新聞杯、阪急杯を連勝し、高松宮記念2着の後に安田記念で復活の3年半ぶりのG1勝利を決めるとともに、後藤騎手の初G1制覇となりました。ガッツポーズを決めながらのゴールシーンは私の脳裏にしっかりと焼き付いています。
もう一頭のエイシンプレストンは朝日杯後は日本では重賞はいくつも勝利するもののG1には手が届きませんでした。ところが4歳の冬に香港に遠征すると、見事に香港マイルを制覇!翌年春はQEⅡC、翌々年春はQEⅡC2連覇と香港では水を得た魚のように大活躍。当時香港の競馬は私にとって全く未知の世界でしたが、香港競馬について教えてくれたのはこの馬とステイゴールドなのは間違いありません。
阪神競馬場以降後の思い出
最近だと1番有名なのが2015年ではないでしょうか?この朝日杯は武豊騎手が勝ったことが無い数少ないG1の一つです。まだ大阪杯、ホープフルSがG1になっていなかったこともあり、このレースを制すことができればJRA平地G1完全制覇という大偉業が達成されるということもあり、注目されていました。当時武豊騎手が乗っていたのが1番人気のエアスピネル。新馬、デイリー杯を連勝し、単勝も1.5倍と言う圧倒的人気でしたが、そのエアスピネルを差し切ったのがミルコ・デムーロ騎乗のリオンディーズでした。「空気の読めないイタリア人」発言が笑いを誘いました。勝ったリオンディーズは既に種牡馬入りし、産駒も2世代目のジャスティンロックが重賞制覇を飾りました。一方で敗れたエアスピネルは今年8歳ですが現役で走り、今はダート路線で活躍し、今年のフェブラリーSでも2着と結果は残していますが、いまだにG1勝利はありません。2015年のこのレースに勝てていれば立場が逆転していたかもしれません。2015年の朝日杯は騎手の運命だけでなく馬の運命も大きく変えてしまったレースなのかもしれませんね。
さて今年はどんなドラマが待ち受けているのでしょうか?
*写真の掲載についてはキャロットクラブより許可を得ています。