11月に入り勢いを増す種牡馬スワーヴリチャード【ここまでの勝ち上がりと注目馬】

  • 2023年11月12日
  • 競馬

ずーっとファーストシーズンサイアーランキングでトップを走り続けている新種牡馬スワーヴリチャードですが、11月に入ってからさらに勢いが加速しています。

1番の出世頭はラフィアンの牝馬コラソンビート(牝2/加藤士)です。新馬戦は注目馬のボンドガールに敗れましたが、未勝利→ダリア賞を連勝。そして11/4の京王杯2歳Sでは唯一の牝馬の参戦でしたが、残り200m付近から一気の加速で上がり3Fを33.0秒で走っていたロジリオンを33.2秒の末脚で差し切り勝ち。つまり最後の1Fは相当な加速があったことが想像できます。これが2歳コースレコードとなり3連勝。横山武騎手とのコンビ継続で阪神JFに向かうことになりました。ここ2戦が1,400mでの勝利でしたが、未勝利は1,600mで勝利していますし距離延長は問題無さそう。初の右回りがどうなるかですね。チェルヴィニア、ボンドガールと同じ新馬戦を戦った馬の3強の様相でしょうか?

血統は3代母コスモチェーロということで、その産駒には今年での引退が発表された香港ヴァーズの勝ち馬ウインマリリン、その半兄でラジオNIKKEI賞勝ちのウインマーレライがいます。440kg台ということで牝馬としてはまずまずの馬格ですが、大きめの父スワーヴリチャードと小さく出る母父オルフェーヴルのバランスを取った感じでしょう。もっと大きくなればダートでも面白そうな血統ですね。

そして翌日の出世レース百日草特別を勝利したのがシルクのアーバンシック(牡2/武井亮)でした。スタートで出遅れて後方からのレースになり、4コーナーでも後方2番手でしたが直線に入ると加速。ラスト3Fを33.2で駆け抜けてデビュー2連勝を決めました。それでもまだまだ頭の高い走りで、沈み込みが足りない様子。本馬も横山武騎手の騎乗でしたが、ダービー向きとのことで次は暮れのホープフルSを目指すのか?それともこちらも王道路線の共同通信杯か?というところでしょうか。百日草特別からはルージュバックやエフフォーリアなど東の強い馬が勝ってきたレースですから本馬も重賞戦線での活躍が楽しみです。

本馬は母系がウインドインハーヘア系。ロカやその仔ドゥラドーレス、ロカの半弟ヴァルコスなど重賞で好走はするもののタイトルには手が届かないのがこの血統の難点。そのジンクスを打ち破れるかがこの馬にかかっています。シルクの追加募集の対象馬でしたが、やはりシルクの追加募集は走る馬が潜んでいますね。募集価格が2,800万円と牡馬にしては手頃だったので逆に怪しんでしまいましたが全く問題無かったですね…

私はスワーヴリチャード産駒は手を出しておらず、完全に遅れをとったと言いますか、ここから手を出すと割高な仔に出資することになってしまうので5世代目以降まで待つことになります。果たしてその時にどんな評価をされているのか楽しみですが、未デビューではどんな馬が残っているのか探してみました。

アスクオーバーマン

母オールドタイムワルツ、母父War Frontという血統。半兄に阪急杯勝ちのアグリがいる血統でセレクトセール6,380万円で取引されています。兄は短距離向きの種牡馬産駒でストレートに短距離向きに出ましたが、本馬はその法則通りなら芝中距離向きに出てくれそう。NF生産。

ウィップスティッチ

母メンディド、母父Broken Vow という血統。母は米国のG1サンタマルガリータSでの2着があり、半姉のキタサンブラック産駒のポリーフォリアは芝1,400-1,600mで2勝。フィリーズレビューにも参戦しました。10月末に北海道から移動しているようなのでデビューは暮れか年明けでしょう。血統的にもダートでも面白そう。社台F生産。

キッドストン

母ドリーフォンテイン、母父Fastnet Rockという血統。こちらは私の命名馬ルージュレイアの半弟。というかルージュレイアもハーツクライ産駒なのでほぼ同血ですね。母はオーストラリアのG1勝ち馬。産駒成績もイマイチで社台RHでも牡馬で50万円/1口の募集でしたが、ルージュレイアの分まで活躍してくれるか?

ドーンコーラス

母ウェイクミーアップ、母父ロックオブジブラルタルという血統。おじに英2000ギニーなどを制したDawn Approachがいる血統。半兄のジュンヴァルロはデビュー2連勝でホープフルS、皐月賞にも出走しました。スワーヴリチャードを所有していたNICKSさんの持ち馬というのも注目。セレクトセール3,630万円で取引されています。NF生産。

モンテレオン

母セレスタ、母父Jump Startという血統。母はアルゼンチンの2歳牝馬チャンピオン。ドゥラメンテ産駒の半姉ヴァレーデラルナJBCレディスクラシックを勝利。ハーツクライ産駒の半姉ハーパークイーンCを勝利しオークスでも2着の実績。5回東京後半でのデビュー予定とのことでJCの週のデビューでしょうかね?ノーザンF生産。

今回はノーザンF、社台Fの生産馬でまだデビューを迎えていないスワーヴリチャードの産駒をピックアップしてみました。結構クラブ馬が多かった印象で、出資しようと思えばチャンスはあったんだろうなぁと改めて思いましたね。もちろん加入していないクラブは話が別ですが。モンテレオンなんてデビュー戦はかなり注目を集めそうな血統ですし、勝利してクラシック路線に乗ってくる可能性もありますからね。

ちなみに父のスワーヴリチャードはデビューは2歳9月で初勝利は10月。東スポ杯の2着があった後に共同通信杯で重賞初制覇を飾っています。早くから活躍できることが今の種牡馬には大切ですからやはり自身も2歳戦から結果を残しているというのは大きなエビデンスになりますね。

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